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ロココ
18世紀
マリー・アントワネットの時代である。フランス革命まで続く。17世紀末のベルサイユ宮殿に代表されるような
豪華さはないが、貴族的な優美さがある。
1715年には、ルイ14世が他界。
ルイ14世の長い治世の後、ルイ15世(在位1715-1774)の、再び長い治世が始まっていた。
ルイ15世は、王権に対して、さほどの絶対性はなかった。
ルイ14世は王権を造り上げなくてはならなかったが、ルイ15世にとって、王権は、与えられたものだったから
である。
ルイ15世の長期安定政治の中、貴族たちはそれまで強制的に住まわされていたヴェルサイユ宮殿から離れ、
パリに優雅な邸宅を建てた。貴族階級にとっては、気晴らし的な時代になっていった。戯れの時代でもあった。
 《 オテル・ド・ス・ビーズ 》 ジェルマン・ボフラン 1732 着工 パリ 
ロココスタイルはフランスを中心に、18世紀のヨーロッパへ広がって行った。
以前のように、真面目なお堅い古典主義美術ではなく、ちょっと薄っぺらで軽いのが特徴である。ロココという言葉はフランス語で、貝殻装飾(ロカイユ)からきている
政治的には安定期である。
しかし、美術の世界では、少しだが、変化はある。
1690年、ルブランが他界。アカデミーの規律がゆるんでいく。1715年には、ルイ14世が他界。フランスはアカ
デミーの理論が力があったが、1704年のサロンでは、はじめて風俗画が大量に登場している。歴史画が中
心だったアカデミーに対する挑戦である。
18世紀は、歴史上の英雄や理想的な風景よりも、現実に目を向けるようになった。
加えて、アカデミーの合理主義的な理論とともに、「感情」が重視されるようになる。
19世紀のように価値の多様化はまだ、そう多くは見られないが、その礎は築かれつつあったのである。
そうした、流れは、現実生活の変化にも由来する。
ロココ装飾に表れた中国趣味、1738年に始まったヘルクラネウムの発掘、続くポンペイの発掘は、18世紀に
生きる人々に、ヨーロッパ以外の世界、あるいは古代世界を、身近なものとしてとらえていく機会となった。
社会の中心も貴族だけではなく、市民階級が台頭し、美術のパトロンとしても参加するようになる。
シャルダン、フラゴナールなどは、経済力をつけてきた市民の支持なしには活躍できなかった。
美術の分野ではアカデミーはゆるくなったとはいえ、その権威を振るっていた。
画家は名誉が欲しければ、アカデミーに「歴史画家」として、入会することが、一番であった。
上流市民が増え、歴史画家でなくても、注文が取れ、生活できた画家たちも、名誉が欲しくて、歴史画に挑戦
した。
シャルダン、グルーズ、フラゴナールがそうであった。風俗画、肖像画家として、人気があったのにもかかわら
ず、歴史画家になることを痛烈に望んだ。
肖像画は、18世紀、「人間」に興味が向いていくのと同時に、そのレパートリーを広げていく。
人間の性格や心理を表現するようになり、より自然で、親しみやすさが強調された。
特に、17世紀にはほとんど見られなかった、子供の肖像画が増えたのは特徴的である。
それまでは、子供は単に、身体の小さい「大人」だった。しかし、18世紀になると、ルソーに代表されるように、
子供は「純粋無垢」の存在である、という考えが広がった。これは、今日まで継承されている思想である。

ボン・ブーローニュ   (1649-1717)
ニコラ・ド・ラルジリエール  (1656-1746)
アレクサンドル=フランソワ・デポルト  (1661-1743)
ルイ・ガローシュ   (1670-1761)
クロード・ジロ  (1673-1722)
ジャン・ラウー  (1677-1734)
ド・トロワ  (1679-1752)
ヴァトー  ( 1684-1721)
ジャン=マルク・ナティエ (1685-1766)
ジャン=バティスト・ウードリー  (1686-1755)
フランソワ・ルモワール  (1688-1737)
ランクレ  (1690-1743)
イアサント・コラン・ド・ヴェルモン  (1693-1761)
パテール  (1695-1736)
シャルル=アントワーヌ・コワペル  (1694-1752)
カナレット (イタリア) (1697-1768)
ルイ・トッケ  (1696-1772)
ティエポロ  (1696-1770)
エチエンヌ・ジョラ    (1699-1789)
シュプレイラス  (1699-1749)
ジャン=バティスト=シメオン・シャルダン  ( 1699-1779)
ジャック・アンドレ・ジョゼフ・アヴェッド 
ジャン=バティスト・ペロノー
フランソワ=ユベール・ドルーエ
シャルル・ナトワール  (1700-1777)
モーリス・カンタン・ド・ラ・トゥール  (1704-1788)
ブーシェ   ( 1703-70)
ポンペオ・バトーニ (1708-1787)
グルーズ   (1725-1805)
フラゴナール  ( 1732-1806)
エリザベト・ヴィジェ・ルブラン  (1755-1842)



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