ルーベンス
Peter Paul Rubens ( 1577-1640)
フランドル  バロック

パリスの審判 The Judgment of Paris
rub09.jpg (55576 バイト) c. 1635-38
Oil on panel 57 x 76 1/4 in (144.8 x 193.7 cm)
National Gallery, London

ルーベンスの唯一の不運は、肥満のヌードにある。今日の我々の肥満に対する態度は、17世紀フランドルとは正反対だからである。きっと、当時はこういった豊満な女性が好まれたであろうから、ルーベンスのヌード画は美しかったのであろう。

ルーベンスは史上最も幸運な画家であった。美男で健康(晩年通風を患うまで)で、教養があり、繊細でユーモアの感覚があり、経済力もあり、外交官でもあり、ヨーロッパの王族から高い評価もあった。二度結婚し、二度とも幸福であった。

なぜ偉大か、彼は自分の才能を利己的に使用しなかった。高潔さがあるからである。ルーベンスの幸運は、自身の高潔な性格から築かれたといってもいい。

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