ルーベンス
Peter Paul Rubens ( 1577-1640)
フランドル  バロック

バルタサール・ジャービヤー卿夫人デボラ・ギャップと子どもたち
1629-40年頃

165x178cm

National Gallery of Art, Washtington D.C.
ルーベンスの現実を見る力は、肖像画の中にも示される。

ジャービアー卿はルーベンスにバッキンガム公への仲介役を任務に与えた。卿はバッキンガム公通信秘書官であったが、残忍で破廉恥で借金がかさんでいるという悪評の持ち主であった。

ルーベンスは、幸福とはいえない家族をそのままに描いている。三人の子どもたちは緊張し、けわしくこわばった表情である。全体に不穏な空気が漂い、一家のただならぬ未来を思わせる。

感傷的にならずに、ありのままの現実を絵を描いたのである。

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