チマブーエ
イタリア  初期ゴシック 、1240−1302

荘厳の聖母(マエスタ)(サンタ・トリニタの聖母)
1285-86
Tempera on panel, 385 x 223 cm

フィレンツェ、ウフィツィ美術館
 
『荘厳の聖母』は聖母マリアが赤ん坊のイエスを腕に抱き、天使がそれを取り囲む、というパターンでだいたい決まっている。玉座に座った聖母は、天国の女王なのである。

下方の4人は聖書からの人物である。キリスト教の王国の礎となった人物像である。両脇にいるのは、旧約聖書の預言者エレミヤとイザヤである。中央、玉座の下方にいるのは、ユダヤ人の先祖アブラハムとイスラエルの第2の王ダビデである。

この聖母はまだまだビザンチン様式の影響が強い。しかしながら、聖母の玉座は建築物のように描かれ、3次元空間が創り出されている。当時としては、新しいスタイルであるし、画期的なのである。

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