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ベラスケス、ディエゴ | |||
(1599-1660) | |||
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スペイン バロック | |||
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セヴィリャに生まれる。 風俗画を描いていたが、1623年、宮廷画家となる。フェリペ4世は、政治的には無能であったが、美術のパトロンとしては見識のある人物であった。国政はオリパレス公に任せていた。 ベラスケスは野心家であった。しかし、王や宮廷を単に称揚しようとはしなかった。 |
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無原罪の御宿り | |||
1618 Oil on canvas, 135 x 101.6 cm ロンドン・ナショナル・ギャラリー |
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ベラスケス 「東方三博士の礼拝」 1619 203x125cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「修道女ヘロニマ・デ・ラ・フエンテ」 1620 160 cm x 110 cm プラド美術館、マドリード | |||
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エマオの晩餐 The Supper at Emmaus | |||
c. 1620 Oil on canvas 、48 1/2 x 52 1/4 in. (123.2 x 132.7 cm) メトロポリタン美術館 ニューヨーク |
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セビーリャの水売り The Waterseller of Seville | |||
1623 Oil on canvas 42 x 31 7/8 in. (106.7 x 81 cm) ロンドン ウェリントン美術 Wellington Museum, London |
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ベラスケス 「フェリーペ4世」 1623-27 198 cm x 101 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「バッカスの勝利(酔っ払いたち)」1628-1629 165 cm x 225 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「ウルカヌスの鍛冶場」1630 223 cm x 290 cm プラド美術館、マドリード | |||
カトリック絵画一辺倒のスペイン絵画に、ベラスケスは神話の主題も描いた。異教もまた宗教であることを伝えた。 ウルカヌスは火の神で、神々のための鍛冶場を持っている。妻ヴィーナスがマルスと不倫をしているところを目撃したアポロンは、鍛冶場にやって来て、ウルカヌスにそのことを伝えた。 ベラスケスの絵は、身体は細いがたくましい鍛冶職人の集団と、中性的で品のある輝くアポロンを描いた。 職人たちは、違う世界から来たアポロンを見て、驚いているが、特別、感銘を受けているふうではない。互いに尊敬しているふうでもなく、理解しているふうでもない。 ベラスケスの現実主義が出ているのである。その威厳も、その崇拝も、人間がすべてを決めるのである。 |
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ベラスケス 「ヴィラ・メディチの庭園」 1630 44 cm x 38 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「ヴィラ・メディチの庭園」 1630 48 cm x 43 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「マリア・デ・アウストリア」 1630 59 cm x 44 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「マルガリータ・デ・アウストリア騎馬像」 1631 297 cm x 309 cm プラド美術館、マドリッド | |||
フェリーペ3世の妃 | |||
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ベラスケス 「キリストの磔刑(サン・プラシドのキリスト)」 1631-32 248x169cm プラド美術館、マドリッド |
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ベラスケス 「ドーニャ・アントニア・デ・イペニャリエータと息子」 1631 215x110cm プラド美術館 | |||
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ベラスケス 「フェリーペ3世騎馬像」 1631 300 cm x 314 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「道化師ドン・ファン・デ・アウストリア」 1632 210 cm x 123 cm プラド美術館、マドリード | |||
ドン・ファン・デ・アウストリアはあだ名。本名はわからない。 神聖ローマ皇帝カール5世の子で、レパントの海戦(1571)の総司令官の名前から。 |
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ベラスケス 「狩猟服姿の枢機卿フェルナンド」 1633 191x107cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「聖アントニウスと聖パウルス」 1634 257 cm x 188 cm プラド美術館、マドリード | |||
レティーロ宮内の聖パウロ隠修所のための制作。異時同図法。 | |||
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ベラスケス 「ブレダの開城(槍)」 1935 307 cm x 367 cm プラド美術館、マドリード | |||
ブエン・レティーロ宮内「諸王国の間」を飾っている。 1629年、スペイン軍がオランダのブレダを約1年かけて陥落させた。オランダ軍総督ナッサウが、スペイン軍司令官スピノラに城門の鍵を渡す場面。 オランダ軍が負けた時、スペインのスピノラは冷酷な態度ではなく、オランダの健闘を称えたという話にベラスケスは感銘を受けた。 |
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ベラスケス 「狩猟服姿のフェリーペ4世」 1635 189 cm x 124 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「フェリーペ4世騎馬像」 1631-1636 303 cm x 317 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「鹿の頭部」 1634 66 cm x 52 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ブレダ開城・槍 | |||
1634-35 カンバス、307x367cm プラド美術館、マドリッド |
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ベラスケス 「道化パブロ・デ・バリャドリード」 1635 209 cm x 123 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「小人ディエゴ・デ・アセード 通称エル・プリモ像」 1635 107 cm x 82 cm プラド美術館、マドリード | |||
1643年に宰相オリバーレス公伯爵が失脚。無能な王フェリペ4世は自ら戦闘の指揮をとらなくてはならなくなる。 1644年、アラゴンに進駐したときに随行したディエゴをフラガの野戦陣地で描いたもの。 ディエゴは教養があり、宮廷内でもかなりの役職に付いていたらしい。大きな本が、ディエゴの知性を物語っている。 |
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ベラスケス 「聖母戴冠」 1635 176 cm x 124 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「オリバーレス公伯爵ガスパール・デ・グスマーン」 1635 313 cm x 239 cm プラド美術館、マドリード |
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ベラスケス 「狩猟服姿のバルタサール・カルロス王子」 1635-1636 191 cm x 103 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「バルタサール・カルロス王子騎馬像」 1635-1636 209 cm x 173 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「イサベル・デ・ボルボン騎馬像」 1635-1636 301 cm x 314 cm プラド美術館、マドリード | |||
フェリーペ4世の妃 | |||
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ベラスケス 「イソップ」 1638 179x94cm プラド美術館、マドリード | |||
古代ギリシャの寓話作家 | |||
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ベラスケス 「メニッポス」 1639-1640 179 cm x 94 cm プラド美術館、マドリード | |||
古代ギリシャ、キニク派の乞食哲学者 | |||
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ベラスケス 「フランシスコ・レスハーノ」 1640 107x83cm プラド美術館、マドリード | |||
フェリペ4世は、次第に外国の芸術家に関心を持っていった。しかし、ベラスケスは、そのような中で、王子バルタサル・カルロスや、宮廷の小人の肖像画を描いた。 彼らの中にある、悲痛な威厳と、損なわれることの無い人間性の持ち主であることを、ベラスケスはしっかりと描ききっている。 |
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ベラスケス 「マルス」 1641 179 cm x 95 cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「道化師セバスティアン・デ・モーラ」 1646 106 cm x 81 cm プラド美術館、マドリード | |||
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インノケンティウス10世の肖像 Innocent X | |||
c. 1650 Galleria Doria-Pamphili, Rome |
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ベラスケス 「マリアーナ・デ・アウストリア」 1652 油彩231x131cm プラド美術館、マドリード | |||
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ベラスケス 「宮廷の侍女たち(ラス・メニーナス)」 1656 318 cm x 276 cm プラド美術館、マドリード | |||
プラドの財宝である。 この型破りで、複雑な肖像画は、ベラスケスの独創性、革新性をあますことなく伝えている。 中央にいるのが、5歳になる国王の娘マルガリータである。そのまわりに女官たち(ラス・メニーナス)がいる。 左側に立っているのがベラスケスである。ベラスケスは何を描いているのか?カンヴァスは裏しか見えない。ベラスケスはマルガリータと同じ方向に立っているので、マルガリータを描いているわけではない。 後方の鏡に映っているのは、国王夫妻である。ポーズをとっている。ベラスケスが描いているのはこの夫妻である。 マルガリータは両親に会うためにこの部屋に入ってきたのである。 マルガリータの左にいる女官は、赤いテラコッタ製の水差しを載せた金の盆を彼女に差し出している。 右手奥に修道女と司祭がいる。カトリック信仰はスペインで最も強かった。この司祭だけが、はっきりとした実名がわかっていない。 右端で犬を蹴って遊んでいるのは、宮廷の道化師ニコラシトである。 犬はじっと目を閉じて、時間が経つのを待っている。 犬の後ろにいる厳しい顔つきの宮廷道化師マリ=バルボラである。マルガリータの美しさを際立たせている。 ベラスケスの胸にはサンチャゴ勲章が一際目立っている。この勲章は、この絵を描いた三年後に、国王からはい授与された。胸の赤い十字は後に描き加えられた。ベラスケスが騎士であることを意味している。 後方の壁に掛かっている絵の中に、ルーベンスの『パラスとアラクネ』がある。 マドリッドには、ベラスケスに影響を与えた、ルーベンスとティツィアーノの豊富な作品があった。もう一つ、当時、マドリッドにあった絵画がある。ファン・エイクの『アルノルフィーニ夫婦の結婚』である。 ベラスケスの絵は接近して見ると、無造作な筆使いのように見える。しかし、離れて見ると、このかなぐり捨てたような描き方が、完全にまとを得ていることが分かる。 |
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ベラスケス 「織女たち(アラクネの寓意)」 1657 220 cm x 289 cm プラド美術館、マドリード | |||
ベラスケス最後の大画面である。女神ミネルヴァと高慢な女アラクネの物語を描いたものであるが、観念の世界ではなく、現実の労働場面を舞台にしている。王立綴織工場での作業場面である。 | |||
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ベラスケス 「メルクリウスとアルゴス」 1659 127 cm x 250 cm プラド美術館、マドリード | |||
アルカーサス宮「鏡の間」のために描かれた | |||
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マルガリータ王女像 | |||
1660年 カンバス、212x147cm マドリッド プラド美術館 Museo del Prado, Madrid |
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