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ロマン主義  1740-1850
時代は18世紀、二つの革命があった。フランス革命と産業革命である。

自由、平等、博愛を掲げたフランス革命は恐怖政治を生み、さらにナポレオンという独裁者を生んだ。

合理性を追求した産業革命は、鉄道、蒸気船など、人類の生活様式を一変させていく。その反面、大都市に流れ込んできた労働者たちの貧民街を形成していく。科学の進歩と技術の発展が、必ずしも良いとは考えられくなった。

ブレイクは19世紀初頭、すでに、工場の煤煙に煙るロンドンを嘆いていたし、田園志向のロマン派詩人ワーズワース、コールリッジが活躍していた。ディケンズは貧しい下層階級を描写した。

急速な社会変化は、複雑な矛盾を多くはらんでいた。それを反映して生まれたロマン主義も多くの矛盾を抱えながら育っていくことになる。
ロマン主義

新古典主義と時代を同じくして、その対立軸としてロマン主義が生まれた。しかし、ロマン主義はその方向が古代へではなく、近代へ、すなわち「個」へと向かっていた。

ロマン主義は新古典主義と対立する動きとして現れた。

新古典主義は、単一的で、均整のとれた美を追求した。それに対して、ロマン主義は個性美を追求し、社会の慣行に反抗し、古典主義の様式からの自由を求めた。

18世紀後半の新古典主義に著しい傾向は、社会の教訓、平静、調和、バランス、理想、合理性とあげられる。

ロマン主義はこういったものに対する拒否反応ともいえる。

ロマン主義は、個人、主観、不合理、想像力、自然、幻想的、怪奇的、非現実的といったものを強調した。

ロマン主義の輪郭をとらえるのは難しい。特質としては、中世趣味、物語趣味、異国趣味などがあげられる。

ロマン派は現実逃避である、とする論がある。「過去への逃避(歴史趣味)、「空間的逃避(異国趣味)」、「想像世界への逃避(文学趣味)」という具合である。

しかし、ナポレオンのエジプト遠征は、ヨーロッパ人を東方世界に近づけ、オリエンタリズムを生んだ。逃避ではなく、新たな現実の発見である。

中世趣味についても、新古典主義派は遠い、自分たちとは直接関係のないギリシャ・ローマ世界を見ていたのに対し、ロマン派は自分たちの足元のゴシック時代を見た。すなわち、自己のアイデンティティにつながるものを探し求めたのである。

この意味において、ロマン主義はまことに現実主義的であり、現代へとつながるものなのである。

ロマン主義は想像力を重視している。我々が日々の生活の中で、想像力を使わない瞬間が一時でもありえようか。たとえば、ドアのベルが鳴る。誰が来たのか想像する。お腹が空く。何を食べようか想像する。

想像力は我々の日常なのである。ロマン主義は我々が気づかずに使っていた想像力を発見したのである。

[ フランス]
ジェリコー  (1791-1824)
ドラロッシュ (1797-1856)
ウージェーヌ・ドラクロワ (1798-1863)
ギュスターブ・ドレ (1832-1883)

[ 風景画 ]
ジョセフ・ライト (1734-1797)
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー  (1775-1851)
ジョン・カンスタブル  (1776-1837)

サミュエル・パーマー (1805-81)

[ 幻想画 ]
フュースリ (1741-1825)
ウイリアム・ブレイク  (1757-1827)
カスパル・ダーヴィド・フリードリッヒ (1774-1840)

[イタリア]
フランチェスコ・アイエツ  (1791-1882)



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