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ゴシック
1280-1510
12世紀、中世の「暗黒時代」(西ローマ帝国が滅亡した、紀元476年から、1000年ころまで) が過ぎ去り、輝く繁栄の時代をむかえた。さらにキリスト教が勝利を得た時代でもあり、騎士道時代(10−14世紀)でもあった。荘厳なゴシック様式の大聖堂建築がブームであった。

絵画の分野では、ロマネスクやビザンチンと比べて、自然主義の傾向が出てきた。このスタイルは13世紀後半、イタリアの芸術家たちの作品に現れ、ヨーロッパ全土に広がり、15世紀後半まで、200以上のも長い期間にわたる。

ゴシックという言葉は、後期ルネサンスの時期に生まれ、”野蛮な過去”という意味をあらわす。410年にイタリアに侵入し、ローマを略奪した北方ゲルマン民族、ゴート人からきている。やがてこの言葉は、軽蔑的な意味合いを失い、広い意味で、ルネサンス以前の200年間をさすようになる。

ちなみに日本は1333年に、鎌倉幕府滅亡を迎えている。

初期ゴシック美術 
ゴシック時代初期、絵画は宗教的な目的で描かれていた。多くの人々は当時、文字が読めなかった。絵画はそういった人々に、キリスト教を教える材料であった。

初期ゴシックの名作はまだビザンチンの影響が多くあるが、そこから精神性を引き出していき、説得力のある表情を描き出していったのが、ゴシック時代である。加えて、遠近法や優雅な線の使い方など、絵画は発展していくのである。

ロマネスク時代に比べ、新しい教会のスタイルは、アーチ型の天井である。これはささえる力を抑制できて、壁を薄くすることができる。そのためより多くの部分が窓として使用できるようになり、ガラスをふんだんに使えるようになった。ステンドグラスが使われ出した。光に色を加えた教会の内部は、当時の人々にとってはこの世とは思われない異空間を創り出した。

ゴシック絵画は建築や彫刻よりも、ゆっくりと進んでいく。ロマネスクやビザンチン芸術と比べ、遠近が出てきて、より写実的になり、表情がでてくる。
チマブーエ (1208−85)  Cimabue
ドゥッチョ (active 1278-1318/19)  Duccio di Buoninsegna
ジョット (1266−1337)   Giotto di Bondone
シモーネ・マルティーニ  (c.1285-1344)  Simone Martini
ロレンツェッティ(兄) (active 1320-48)   Pietro Lorenzetti
ロレンツェッティ(弟) (active 1319-48)  Ambrogio Lorenzetti

14世紀の国際ゴシック様式
14世紀終わりころまで、イタリアと北方ヨーロッパの芸術の融合は、国際ゴシック様式の発展を導いた。アーティストたちはイタリアとフランスを行き来し、ヨーロッパ中を旅した。その結果、思想や様式が溶け合っていき、この国際ゴシック様式はフランス、イタリア、イギリス、ドイツ、オーストリア、ボヘミアなどで見られるようになった。

1347−1351年の間、ヨーロッパは黒死病(ペスト)が蔓延し、三分の一の人口を失った。この悲劇はアーティスト達にも多大な影響を与えている。その他にも、百年戦争、大飢饉、アヴィニョン捕囚などの破壊的な要素がヨーロッパを席巻した。
ランブール兄弟  Limbourg
ジェンティーレ (1370-1427)  Gentile da Fabriano
ピサネッロ (1395-1455/6)    Antonio Pisanello
サセッタ  Sassetta  (1392-1450)

北方ヨーロッパにおける革新 
15世紀になると、国際ゴシック様式は、二つの流れとなり、発展していく。南ヨーロッパのフィレンツェではイタリア・ルネサンスへと、北ヨーロッパの低地帯(現在のベルギー、オランダ、ルクセンブルグ)では北方ルネサンスへと発展していく。

北方ルネサンスの始まりは、イタリアのそれと匹敵する、大革新である。現実的で写実性に富んでいて、非常に細密な画法が特徴である。
ロベルト・カンピン  Robert Campin (active(1406-44)
ヤン・ファン・エイク  Jan van Eyck (1385-1441)
ペトルス・クリストゥス  Petrus Christus (1410-72/3)
ロヒール・ファン・デル・ウェイデン  Rogier van der Weyden  (1399/1400-64)
ヒューホー・ファン・デル・フース   Hugo van der Goes (1436-82)
ハンス・メムリンク  Hans Memling (1430/35-94)
デーリック・バウツ  Dieric Bouts (1415-75)

後期ゴシック絵画 
16世紀初めの後期ゴシック絵画

以下の画家たちが、ゴシック様式を引き継いでいる。しかし、16世紀前半は、北方ではゴシック様式とルネサンス様式が共存しているような状態であった。
ヘラルト・ダーフィット  Genard David (1460-1523)
ヒエロニムス・ボッシュ   Hieronymus Bosch (1450-1516)
マティアス・グリューネヴァルト Matthias Grunewald (1470/80-1528)

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