ピエロ・ディ・コジモ
( 1462-1521)
イタリア  ルネサンス、フィレンツェ派

聖母のエリザベツ訪問と聖ニコラウス、穏修士聖アントニウス
co03.jpg (54576 バイト) 1490、Wood; The National Gallery of Art at Washington D.C.
身体の描き方がすばらしい。その重み、存在感が際立つ。

左がわの聖母マリアは、エリザベスを訪問している。いまだ、天使のお告げ(受胎告知)に戸惑っている風である。

エリザベスも聖なる懐妊をしているのである。お互いに敬愛をもって挨拶しているのが伝わる。

お互いにお腹の子に気遣っている。エリザベスは泣きそうになりながら、お腹の中の子が動くのを感じている。

エリザベツの子は、後に洗礼者ヨハネとなり、イエスの洗礼をする。

不思議なのはマリアとエリザベスの手前に座している二人の聖人である。

右側は聖ニコラウスである。足元にある、三つの黄金の玉でわかる。

左側には、聖アントニウスである。彼の持ち物であるT字型の杖と鈴がそばにあり、豚は後ろに小さく描かれている。

背景、右側には恐ろしい、幼児虐殺が描かれている。
背景、左側には、静かな、質素な、キリスト降誕が描かれている。

二人の聖人は書いたり、読んだりに夢中になっている。

この絵は、二人が心の中で、想像している光景なのであろうか。

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