カラヴァッジオ 「マグダラのマリアの回心」 1597-98 97,8 x 132,7 cm デトロイト美術館
主題解説:聖書の物語へ行く
この町に一人罪深い女がいた。イエスがファリサイ派の人の家に入って食事の席に着いておられるのを知り、香油の入った石膏の壷を持ってきて、後ろからイエスの足もとに近寄り、泣きながらその足を涙でぬらし始め、自分の髪の毛でぬぐい、イエスの足に接吻して香油を塗った。
・・・「赦されることの少ない者は愛することも少ない。」 そして、イエスは女に、「あなたの罪は赦された」と言われた。
罪深い女の行為を不信に思い、イエスに訊ねると、多くの罪を持つものは、罪の少ないものより、愛も大きい。そして多く愛したものは赦される、と言って彼女の罪を赦した。罪あるものこそ深く愛さねばならないという教え。
絵画を見るときは、油壷を持っているか、キリストの足もとにいる。
悔悛のマグダラのマリアの場合は、質素な服装で、十字架と頭蓋骨を持っている。
この場合の頭蓋骨は、イエズス会が奨励した精神修養としての死の瞑想で、補助手段としての頭蓋骨。