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ヒエロニムス・ボス 
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 (1450−1516)
ネーデルラント  ゴシック

北ネーデルランドのスヘルトーヘンボスに生まれた。レオナルド・ダ・ヴィンチとほぼ同時代人。
オランダの画家ボスは、まったく風変わりというか、非常に創造的、というより想像を絶する絵を描いた画家である。「地獄と怪物の画家」といわれる。心理学者のカール・グスタフ・ユングは、ボッスの絵に関して、「無意識の世界をあばく画家」と言った。

ボスに関してはあまり知られていない。オランダのスヘルトーヘンボスで生まれている。しかし、彼の独創的な絵は、一般に言うフランドル絵画とは、まったくかけ離れたものであった。

超正統派のカトリック宗教団体である聖母マリア兄弟会一員であった。宗教画が多く、幻想的で、かつ、悲嘆的な絵が多い。ボスは当時、大変人気があった。

ボッシュの絵画に表れるペシミズムは、時代を反映している。

ヒエロニムス・ボス 「愚者の石の切除」1475-80   48 x 35 cm  プラド美術館、マドリード

ヒエロニムス・ボス 「エッケ・ホモ(この人を見よ)」1475-80   71 x 61 cm  シュテーデル美術研究所、フランクフルト

ヒエロニムス・ボス 「七つの大罪と四終」1480   120 x 150 cm  プラド美術館、マドリード

ヒエロニムス・ボス 「キリストの磔刑」1480-85   74,7 x 61 cm  フリュッセル王立美術館

ヒエロニムス・ボス 「エッケ・ホモ(この人を見よ)」1490   52 x 54 cm  フィラデルフィア美術館

ヒエロニムス・ボス 「守銭奴の死」
1490  Oil on wood  93 x 31 cm  ワシントン・ナショナル・ギャラリー
病床の男は死をむかえようとしている。扉から、死神が忍び込んできて、男を狙っているのである。この死の床にいる男の物語が画面に描かれているのである。

床に転がっている、鎧は、この男が、戦いによって富をなしたことを意味している。

中央、右よりのグリーンの服を着た男は、病床の男と、同一人物である。地味な服装で、お金を金庫に入れている守銭奴である。ロザリオと金庫の鍵をしっかりと持っているが、すでに、悪魔たちが忍び込んでいる。男は、それに気づいていない。男の地獄落ちの原因を描いている。

肉欲、大食、物欲は、15世紀において、教会説教では主要なテーマであった。

ベッドの脇では、悪魔が金の入った袋を渡そうとしている。守銭奴は、もう、自動的に手を出している。最後の誘惑に負けたのである。

病床の守銭奴の背後には、天使がいる。左上の十字架に注意を向けようとしている。救済を願っているのだ。しかし、守銭奴は、その十字架には目を向けようとしない。

左下に、絹の衣装があり、そこに小悪魔がいる。横向きで、ひじを付き、あきれたような、あるいは、守銭奴を地獄へ導くのは、簡単な仕事だったなあ、と言わんばかりである。この小悪魔は、ボッスの自画像ではないかと考えられている。

ヒエロニムス・ボス 「愚者の舟」
1490-1500 Oil on wood  58 x 33 cm  ルーヴル美術館 パリ
人生とは、こんなにも小さく、頼りない舟に乗った航海のようなものなのだろうか。

ここに描かれているのは、皆、愚者である。僧や修道女もいる。愚者とは、無信仰な人間のことだけではないのである。

人間は皆、愚かなのである。人間は、誰もが、このような愚かで、悲しい航海を強いられているのである。

ボッスの、このような悲観的な見方は、少々不愉快な面もある。しかし、彼が描く奇怪な怪物たちは、人間の内面に潜む利己心を具現したものなのである。だからこそ、怪物たちは、生き生きとしているし、現実的なのである。

時代は、1500年を迎えようとしている世紀末である。政治的にも、社会的にも、大変動期であった。ボッシュの絵画のペシミズムは、時代の反映ともいえる。

ヒエロニムス・ボス 「祭壇画(3連) 干し草車」
1500-05  マドリード プラド美術館
ヒエロニムス・ボス 「(裏)放蕩息子(人生の道)」
ボッシュの悲観的な人間観が表れている絵である。

みすぼらしい老人に吠え掛かる犬。動物の死骸がまわりに散らばっている。

中景には、追いはぎに襲われる旅人がいる。

遠景には、絞首台が描かれている。
ヒエロニムス・ボス 「干し草車」
ヒエロニムス・ボス 「(左)エデンの園(原罪)」
ヒエロニムス・ボス  「(右)地獄」

ヒエロニムス・ボス 「快楽の園」1510頃   120 x 150 cm  プラド美術館、マドリード

ヒエロニムス・ボス 「快楽の園 」(中央)

ヒエロニムス・ボス 「快楽の園 エデンの園 」 (左)

ヒエロニムス・ボス 「快楽の園 地獄」 (右)
1505-16
マドリード プラド美術館



ヒエロニムス・ボス 「快楽の園 世界の創造」      主題解説;聖書の物語へ行く

ヒエロニムス・ボス 「祭壇画  聖アントニウスの誘惑」
中央   1505  131.5 x 119 cm  リスボン国立美術館
『聖アントニウスの誘惑』は豊かな財産を捨て、隠者の生活を送ったアントニウスが、さまざまな誘惑にさいなまされる。その悪夢を描いた。

中央でひざまずいているのが悪夢に苦しむ聖アントニウスである。

アザミの頭の男がいたり、魚の半分がゴンドラだったり、とにかくすみずみまで細かく見ていくと、超現実的で、シュールレアリズムの世界である。

ヒエロニムス・ボス 「聖アントニウスの誘惑 (左) 聖アントニウスの飛翔と墜落」

ヒエロニムス・ボス 「聖アントニウスの誘惑 (右) 聖アントニウスの瞑想」

ヒエロニムス・ボス 「十字架を担うキリスト」
Oil on panel 、76.7 x 83.5 cm   ベルギー ゲント市立美術館

ヒエロニムス・ボス 「最後の審判」 (祭壇画)  (中央)
1504  ウィーン美術アカデミー付属美術館

ヒエロニムス・ボス 「最後の審判」(祭壇画) エデンの園  (左)
1504  ウィーン美術アカデミー付属美術館

ヒエロニムス・ボス 「最後の審判 (祭壇画) 地獄」
1504  ウィーン美術アカデミー付属美術館

ヒエロニムス・ボス 「放蕩息子」
1510  Oil on panel、diameter 71.5 cm  ボイスマン=ファン・ブニンヘン美術館  ロッテルダム

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