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アカデミズム絵画   19世紀  フランス

アカデミーは美術学校で、太陽王ルイ14世治世下にあった。当時、アカデミーの会員となると、立派な未来が容易され、まさに芸術家のエリートたちの集まりであった。

それまでは、画家や彫刻家になるには、徒弟制度しかなかった。それに対し、アカデミーはきちんとした教育制度としてカリキュラム(解剖学・遠近法・美学・美術史など)を持つ学校なのである。

特徴は、滑らかに仕上げられた絵画のスタイルである。歴史画、神話画が中心で、肖像画、静物画は格下という保守的な性格があった。新古典主義とのつながりが大きい。

アカデミーの支柱は、唯一の「理想美」を目指すことである。これは新古典主義と共通している。アカデミーを代表するブーグロー、ジェローム、カバネルは印象派を徹底的に否定した。

一方、同時代に起こったロマン主義は、「多様な個性美」を追求し、後の印象派へとつながった。

今日なお、評価の低いアカデミー絵画であるが、滑らかな美しさ、その技術水準の高さ、美学理論の確立、伝統意識など、再評価されてもおかしくない時期に来ているのではないだろうか。